2016年7月17日日曜日

第一章「会計と経営分析」No.1 「5つの利益」

基礎問題Q1
企業会計の損益計算書(PL)において、5つある利益を上から順に挙げよ。
ヒント:日本オラクル等の輸入ソフト会社の損益計算書などを参考にしても良い。(筆者は輸入ソフトの会社に勤務しています)


 第一章の初回に会計について問題文を出しました。今回は基礎問題から回答していきます。

損益計算書の大まかな構造
 まず、損益計算書の大まかな構造を見てみましょう。

 

損益計算書の5つの利益
 売上総利益(粗利)、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益の5つです。

 それぞれ基礎的な概念から足し算、引き算で求められるものです。


  • 売上総利益(粗利)
  • 売上総利益=売上-原価


  • 営業利益
  • 営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費


  • 経常利益
  • 経常利益=営業利益+営業外利益-営業外費用

  • 税引前当期純利益
  • 税引前当期純利益=経常利益+特別収益-特別損失

  • 当期純利益
  • 当期純利益=税引前当期純利益-法人税等


 上記の5つ以外の利益も挙げることは出来ますが、あまり一般的ではありませんし、損益計算書に表立って出てきません。例えば、限界利益など。

 また、考え方によっては「売上」を「利益」の1つと考えることも不可能ではありません。ときにはなぜあなたはそのように思ったのかを議論することは重要ですが、今回の回答としては上に挙げた5つが僕の答えです。「売上」(「収入」または「収益」)から「費用」を引いたものが「利益」と定義できます。どこまでを「費用」とみなすかでこれらの5つの「利益」が現れるということができると思います。
 さて次回は貸借対照表の3つの大きな構成要素を考えてみましょう。

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